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作曲家から見たピアノ進化論

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 おススメ書籍のご案内です。


音友)作曲家からみたピアノ進化論 著:野平一郎先生 ¥2000+税

◇内容
『音楽の友』連載(2010年1月号~2012年3月号)に一部、加筆修正を施したものです。

ピアノの誕生から現代まで、改良を重ねてきた楽器製作者たち、
それとともに変化した作曲家(&演奏家)の楽器への要求
そして生み出されたピアノ作品の数々、
新たな音の響きや演奏技術……。

例えば、《熱情ソナタ》に見られる強弱の遊びや超高・低音域の使用は、
ベートーヴェンがエラールという楽器に出会わなければ生まれなかったでしょう。

本書ではこうした、ピアノを取り巻く作曲家・楽器・作品のかかわりを描いています。

そして、著者はそれを「昔の物語」として終わらせません。
「作曲家=ピアニスト」という図式が終了した今、
私たちは新たなピアノの可能性を探る必要に迫られています。

自身が作曲家&ピアニストである野平一郎先生による、
示唆に富んだピアノ進化論は、「クラシック音楽の未来」にも大きな課題を提示しています。

◇目次
1. 鍵盤楽器の栄枯盛衰
2. ピアノが産声を上げた瞬間
3. ジルバーマンとバッハのすれ違い
4. バッハ一家とピアノの関わり
5. ハイドンのピアノ・ソナタ、ウィーンとロンドンの二つの異なるピアノ
6. モーツァルトを取り巻くピアノの世界《前半生》
7. モーツァルトを取り巻くピアノの世界《後半生》
8. モーツァルトからベートーヴェンへ  
9. ピアノへの新しい音響を追求したベートーヴェン
10. ベートーヴェンが手に入れた新しい楽器の存在
11. ベートーヴェン後期作品にみられる二つの特徴 
12. ウィーン式アクションのジョセフ・ブロードマンのピアノ
13. ピアノを新たな段階へと進ませたシューベルトの存在
14. 移ろいやすく不安に揺れ動くロマン派の旋律
15. ピアノ・メーカーが力強いピアノを目指し始める
16. 最高度のテクノロジーを搭載したリストのピアノ
17. ハンブルクとウィーン 二つの時代
18. フランスの魅惑のピアニズム (1)
19. フランスの魅惑のピアニズム (2)
20. シェーンベルクの冒険
21. 東欧からの新しい動き
22. ロシアのさまざまなピアニズム
23. 楽器の新たな発展 (1)
24. 楽器の新たな発展 (2)
25. メシアンと戦後のフランス
26. 20 世紀後半のピアノ作家たち
27. 日本のピアノ作品
28. ピアノ進化論の最後に
あとがき

  野平一郎先生による講座のご案内

 バッハ インヴェンションとシンフォニア 演奏法・指導法

  ★シンフォニアを中心に解説していただきます。
  
  2017年7月12日(水)10:00~12:00

  http://www.kawai.jp/event/detail/903/

 ◆ピアノの変遷とともに変化した奏法 再発見!ピアノの進化とその魅力

   「聴いてわかる音楽様式 基礎編」講座   ”ロマン派~近現代”

   講師:ピアニスト田中正也先生

 2017年7月19日(水)10:00~12:30

 http://www.kawai.jp/event/detail/898/

是非 ご来場くださいませ。

楽譜担当:荻野face01